幸せへの扉

繰り返し目にする数字パターン。これはいったい何を意味するのだろう。それが自分を導くエンジェルナンバーの存在に気づくきっかけだった。
その数字の意味を調べはじめたら、それは全てが今の自分へのメッセージだった。天使は少し前を歩きながら、道を示す。迷いそうになったら諭し、寂しくなったら愛のこもった言葉で励ます。始めからずっとそばにいてくれたのだ。すべての人のそばに。

『明日へ続く道』

何年か前の紅白歌合戦で

長渕剛さんの歌に心が釘付けになった


『明日へ続く道』という歌


歌詞の言葉が心に食い込む


力強く、魂が宿った声

そして、ことば


当時、心がまだ今よりも暗いトンネルのなかをさまよっていた時


この歌が前へと導いた


この歌のことばのように

じきにトンネルを抜け出せる奇跡を信じて

それを疑わなかった


この歌の力を受け取って

歩みを進めてきた


かならず抜け出せる


かならず抜け出してみせる


この歌のことばのように


『諦めないで』


『越えて行け、そこを』


『越えて行け、それを』


『たとえ突っ伏しても何度でも立ち上がってやれ』


『明日への用意をしよう』


『道はいつでも明日へ続くのだから』


『諦めないで』


もし、どうしようもなく

心が苦しくても

それでもいい


苦しくても

哀しくても

わからなくて不安でも

信じられなくても


それらをなんとかできなくてもいいから

なんとかしようと、もがかずに

疑わずに

批判せずに


無心で


ただ無心で

「そこ」を越えていくのだ


そこを越えれば

穏やかで光に満ちた世界に

たどり着けるから


だから


越えて行け


諦めずに


道はいつでも

明日へ続く

歩き出すために

心のなかに霧雨が降り

雲が晴れない


何をしても心が晴れないときはどうしたってある


なにかを目指していても

状況が思うように変わらないとき

なにかに不安になっているとき

自分自身を否定したり

信頼できていないとき

淋しさを感じるとき

足りないものばかり見つめているとき


心が沈み、これではいけないと思っても

どうすることもできないことはある


そんなとき

心のなかに神様や天使がやってきて


こう言っているのだ


『頑張れ』


『頑張れ』


『私たちがあなたに力をあげる』


『否定的なことを見つめ続けないで、それはあなたの力を奪うだけ』


たとえ、今日、いま、心が沈んでいたとしても

何も希望が感じられなくて心が晴れなくても

自分を否定しても

何もかもが嫌に思えても

ここから脱していけるのだよ、と教えてくれる


状況が変わらないから

否定的になるのではなく


落ち込む材料が揃っているから、心を晴らすことができない、というのではなく


そんなことは見つめなくていい

その状況を見つめ続けるべきではないのだ

と神様や天使は告げる


そんなときにすべきことは


自分が置かれた状況を考え続けて否定的になることではなく


ただ一つ

心を晴らすことが

状況を変えるその突破口になることだと気づくこと


それは

無理やりに心をコントロールすることではなく

自分の状況を判断して否定的な気分に浸ることをやめにして

心が自然に快適さを感じる状況を作り出すように働きかけるのだ


思い切り笑えるテレビを見るもよし

好きな音楽を聞くもよし

好きなことに没頭してみるもよし

ゆっくりお風呂に入ったり

疲れているなら身体を休め

睡眠をとり

心を体に休養をとり

エネルギーを得る


重い心のままでいいから

ちょっとだけそのように働きかけてみる


まず、自分を嫌な気分に追い込ませる思考の流れから自分を救いだすのだ


心が疲れているのなら

晴れるようになるまで

自分自身を労ってあげよう


心が晴れないのは

自分が、自分自身や自分自身の状況を許せていないから


許そう


受け入れよう


それだけで心が楽になる


たとえ、何かが充分に出来ていなくたっていい

何かを持っていなくてもいい

理想が叶ってなくてもいい


それを許せずにいるから

心を晴らせないでいるのだから


それらを持っていない、出来ていないと判断して自らの心を落ち込ませることをスッパリやめて

そのムードを断ち切って


自然に自らの心に

明かりを呼び込むことだけをしてみる


それだけでいい


それだけでいいのだ


心に明かりをともして

心に力が宿れば


私たちはまたそこから

生きていける


そこから

歩き出して行けるのだから


後ろ向きになるときもある


そんなときがあってもいい


後ろ向きになる自分自身でさえも許そう


心を休ませ

回復させ

自分自身を理解してあげるのだ


後ろ向きになっても

また歩き出せば

何かが変わってくるのだから


何かがよくなっていくから


いつもそれを信じて


またそこから歩き出す

記憶

ミモザが香る季節がまた巡ってきた


春を待つあいだ

この花の便りによってもたらされる一足早く届く春の気配に

これまでにあったことに思いをめぐらせてみる


いくつかの出会いと別れ

この季節はそれを思い出させるのだ


チャイコフスキーの悲歌のピアノの調べを聴きながら

心を通りすぎていった波立つような思いがよみがえる

いくつかの場面が思い起こされる


哀しい思いもしたけれど

そんなふうに思えるほどに

素敵な人たちと出会えたのだと

心の支えになってくれた人

優しさをくれた人

前に進む力をくれた人


心を震わすほどの

素敵な得難い時間

今はもう過ぎ去って、手のひらからすり抜けていった


でも思い出せば

確かに心のなかに

いまも暖かく残る


もう会えなくなったその人たちも

いまどこかで同じように春を待っているのだろう


思い出のなかのその人に

また会える日は来るだろうか