幸せへの扉

繰り返し目にする数字パターン。これはいったい何を意味するのだろう。それが自分を導くエンジェルナンバーの存在に気づくきっかけだった。
その数字の意味を調べはじめたら、それは全てが今の自分へのメッセージだった。天使は少し前を歩きながら、道を示す。迷いそうになったら諭し、寂しくなったら愛のこもった言葉で励ます。始めからずっとそばにいてくれたのだ。すべての人のそばに。

魂の門出

満月の皆既月食があった昨日


昼下がりに散歩に出た


空から不意に雨が落ちてきて

同時に遠く雲間から

光が差し込み

地上に降り注いでいた


天使の梯子だ


雨が静かに

まるで

地を洗い流すかのように降り注ぐ


見上げると虹


こんなときは

天が何かを告げようとしているのだ


いつも

わたしをありのまま

包んで迎え入れてくれる

緑に囲まれた場所へと

足が向かう


いつの間にか


見慣れた木々も

遠くに見える山々も

赤く黄色く色づいている


道に迷いそうな

固く重く閉ざされた心を

そこへ預けていくように

歩みを進める


雨にぬれながら

空から太陽の光が

辺り一面を照らしていて


自然がつくる

とても美しい光景


心が洗われていく


背を向けたうしろの方で

一度消えた虹が

ふたたび

大きく半円を描いて

現れた


まるで

天のアーチのように


誰もいない


そこには

空の光と

雨と

雨に濡れた美しい木々だけが

わたしを迎えていた


風が吹き

大きな木が

ザワっと音をたてる


『さあ、ごらん』


『あなたのために

今から美しい贈り物をあげよう』


木々たちは囁いた


目の前に続いていく道が

光に照らされて

キラキラと輝いている


こんなに美しい場所が

ここに現れる


『あなたの道は

光に包まれていますよ』


こんな声が聴こえてきた


あなたは

この道を進むのです


どこを通っても構わない


あなたの好きな道でいい


まっすぐでなくていい


右を通っても

左を通っても


曲がりたくなったら

そこで曲がってみてもいい


なにも咎めない


だれも邪魔しない


あなたの心のままに進みなさい


その進む道は

すべてが光の道


隠れてないで


怖がらないで


あなたを待つ人のために

ここから出て

あなたを表現するのです


雲間から

スポットライトのように

光が自分に向けられていた


誰もいない


でも

わたしは

辺りを見渡しながら

一礼をして


その光に敬意を払い

光に照らされた道を歩き始めてみる


足元をみつめながら

ゆっくりと


光の道


どこを通っても

ほんとうの行きたい場所へ

たどり着けるのだ


心のままに


いま、古い殻を脱ぎ捨てて


それは


誰に命じられた道でもなく


誰が認めた道でもない


かたちに囚われた道でもなく


この自分が

心のままに進む道


わたしだけの

わたしが選ぶべき道


魂が望んだ

ほんとうのわたしの道